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小川さんの本を立て続けに2冊読みました。
図書館で、小川さんのとこにはこの2冊しかなかったんで、
ひとまず借りてきてみたんですが。
いつも読もうとする作家さんのとこって、何も無かったりで、
結構寂しいんですよねぇ。
今回は借りれたからよかったんですが。
どちらもお勧めです(^^)

偶然の祝福 偶然の祝福
小川 洋子 (2000/12)
角川書店
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深き心の底より 深き心の底より
小川 洋子 (1999/07)
海竜社
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まずは「偶然の祝福」。。。
「失物」というので、ここに書いた翌日に読み出したら、こちらの消失の物語。
なんだか、そんなつながりも楽しめました(苦笑)
小川さんの描く世界には「消失」は切っても切り離せないものがありますが、
こちらはいつものものとはちょっと違ったトーンの物語。
1人のシングルマザーの作家の物語なんですが、エッセイ風に書かれているので、
小川さん自信の私小説?と錯覚を起こしたり。
いや、子供はいるけど、結婚してるしと否定するんですが、
またついその錯覚に陥っている自分がいる。
フィクションでありながら、あまりの描写の細かさに、
実在のものと思い込まされてしまうのか。
作家の独白に、見てはいけない、その奥底に秘められた、
他人が踏み込んではいけないところに立ち入ってしまったような印象さえ抱きつつ。
途中ファンタジー調になったり、ありえない人物が登場したりもして、
やっぱり違うと思いつつ、最後まで引きずってしまいました。
消失がテーマといっても、その後には必ず何かが宿るというか、
それは、とても気付くのも難しく、見逃してしまいそうな
気配のようなものであったりするんだけど、でも、必ずそこに現れる。
寂しさの後に何かを得られる物語でした。

もう一冊の「深き心の底より」は純粋に(笑)小川さん自身のエッセイです。
心、言葉、死と生、家族、旅、神の存在、それぞれについて書かれています。
素敵なフレーズだなと思ったところに線を引いたりしたら、
それで本が埋まってしまうんじゃないかというくらい、
素敵なエピソード、言葉で満たされています。
これは2冊ともだけど、この方の文章はやはり美しいです。
この言葉でいいのか、他に何か言い方はないのかといつも自問されて、
不安を抱きつつ、書いていると書かれていましたが、、、
だからこそ、なのかもしれません。
ちょっとしたしぐさの描写や言葉遣いで、
こんなにも温度、質感まで伝えてしまうような文章が書けるのかと
感嘆しつつ読み進んでいました。
「書く」ということに対する小川さんの真摯な姿が見えてきます。
祈り、畏敬の念、感謝の念、、、言葉に込められた数々の思い。
それが奇跡的に美しい一文を生み出していくのだなと。
日常の、ペットのワンちゃんなども登場して、微笑ましい場面もあります。

祈り、言葉に関して書かれていることで、以前に読んだ藤原正彦さんのそれに
とても通ずるものがあり、それもまた面白かったです。
やっぱり、好きなものって繋がっていくんだなぁと。
そして、これ等の好きな本から受ける印象はなぜか山崎さんへと繋がっていく。
不思議なもので。連想はいつもそこにたどり着くのです。
言葉に、音楽に、宿る奇跡。これからもたくさん触れていきたいな。

たまたまでしたが、この2冊を一緒に読めたのはなかなか面白かったです(^^)
手元に置きたい本が増えている。。。
好きな本の存在がここにあるという状態が好きなんですよねぇ。
ふとした時に手にとって、またそれらの文章を味わって。
とても贅沢なことだと思うのです。

今は昔読んだ本を読み直しています。

新しい本を追いかけて読むよりも、むかし感銘を受けた本を再読して、むかし気付かなかった「小説」をそこに豊富に発見することがある。
---三島由紀夫「小説とは何か」より


ほんと、そうだと思います。
好きな本ほど、時間を置いてまた読んでみると、新たな発見があったり。
同じものを読んでいても、感動する場面が違ったり。
そういう違いの発見もまた、本を読む楽しみでもあったりしますねぇ(^^)



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2007.02.07 / Top↑
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